出資法による規制

規制の概要

金銭の貸付けを業として行う者に関しては年29.2パーセント(1日あたり0.08パーセント、うるう年は29.28パーセント)、それ以外の者については年109.5パーセント(1日あたり0.3パーセント、うるう年は109.8パ-セント)を超える金利の契約をし、又はかかる利息を受領し、又はその支払を要求した者は、 5年以下の懲役もしくは1、000万円以下の罰金、又はその両方を併科する(平成18年改正前出資法5条1項ないし3項)。
なお、平成18年改正による出資法5条の施行(平成22年6月19日までに施行)後は、業として行う金銭の貸付けについては、年20パーセントに上限が引き下げられる。
また、業として行う金銭の貸付けについて年109.5パーセント以上の利息を契約するなどした場合の罰則が、 10年以下の懲役もしくは3、000万円以下の罰金、又はその両方の併科に引き上げられる。
貸付げの期間が15日未満の場合は、これを15日として利息を計算し(出資5条の4第1項)、利息の天引きがある場合は実際の交付額を元本として計算する(同条2項)。
1年分に満たない利息を元本に充当する旨の規定がある場合は、当初の元本を超える部分を利息とみなして計算する(同条3項)。
また、利息偕|」限法同様「みなし利息」の規定があるが(平成18年改正前出資法5条7項)、利息制限法と異なり「契約の締結及び債務の弁済の費用」を除外していないことから、費用を含めた一切の支払額をもとに利息の利率を計算し、上限を超えれば刑罰が科される。
なお、平成18年改正による出資法5条の4の施行(平成22年6月19日までに施行)後は、「みなし利息」(同条4項)の内容は利息制限法と同内容に統一される。
また、業として行われる保証について、当該保証に係る貸付けの利息と合算して、貸付けの金額の年20パーセントを超える場合は、保証を行った者についても処罰の対象とされる(出資5条の2第1項)。
ところで、出資法は金銭の貸付けを規制対象とするが、クレジット契約の分割手数料の利率に関しても、出資法の制限利率を超えないよう要請した通産省の通達がある。

違反の効果

(1)のとおり貸主には刑罰が科されることになる。民事上も、金銭の貸付けを業として行う者の貸付けの利息が年109.5パーセントを超える場合には当該貸付けは貸金業法42条に基づき無効である。
また、かかる貸付けは暴利行為として公序良俗に反して無効とも考えられ(民90条)、そのような契約に基づいて交付された金員は不法原因給付(民708条)に該当し、貸主は返還を求めることができない。
よって、任意整理手続において債権者に出資法違反の貸金業者がいる場合は、上記の刑事上、民事上の主張を尽くすことが必要である。

日賦貸金業者及び電話担保金融についての特例

日賦貸金業者及び電話担保金融については、出資法附則において前記(1)の金利が引き上げられ、日賦貸金業者については年54.75パーセントとされている。
しかしながら、これもあくまで刑罰が科されない金利を定めるものであり、利息制限法所定の利率を超過する利息の約定は「みなし弁済」が認められない限り無効である「なお、利息制限法所定の制限を超える約定利息の支払を遅滞したときには当然に期限の利益を喪失する旨の特約が存在する場合には、支払の「任意性」は認められず、平成18年改正前貸金業法43条(みなし弁済)の要件を充足しない。
よって任意整理手続においては、日賦貸金業者に対しても、利息制限法に基づく充当計算を行ったうえで、弁済案の提示を行っていくことになる。
なお、同特例については、平成18年改正法の施行(平成22年6月19日までに施行)により廃止される。

出資法の全文

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